+5♥

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   陵の携帯は弟の慎の手に渡っていた。  て、ことは、と果歩は急に恥ずかしくなる。  (あの中には、あたしの陵くんへのメールがいっぱい入っているんだ)  顔が熱くなってくる。果歩はテーブルに突っ伏す。  (弟にあたしのメール、やっぱ見られたよね?)  なんて書いたかは、はっきり覚えていないけど、  すっかり取り乱したメールもあったと思う。 「隙(スキ)あり!」  隼人が絶妙なタイミングで、わきを叩く。  その手を払いのけて果歩は後悔した。  「弟が携帯を見せてくれたとき、あたしのメールを消せばよかった」  落ち込む果歩の頭を隼人がなでなでする。  「電源、今も入るんだ」  「まだ使えるよ。今日もその携帯からメールがきたし」  ふうん。  隼人は再度、首をかしげる。  「料金はどうなっとるんやろ?」  頬杖をついて隼人は、  「ま、別にどうでもええけど」 と言った。
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