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(沼田さん!)
振り向くと社員の沼田と沢森(サワモリ)の顔があった。
沼田は亜美の手からマグカップをとり、
「僕が洗ってくるよ」
と室外の給湯室へと歩きだす。
(え?)
(やだ、待って)
「沼田さん」
追いかけて、給湯室手前で沼田を引き留める。
「あたしが洗います」
「でも使ったのは僕だし」
(むしろ、もっと使って下さい!!!)
(沼田さんと共有したいくらいです!)
……なんて、言えるはずなく。
亜美は両手を伸ばして、「ください」のポーズをとった。
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