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 亜美が給湯室から戻ると沢森が、にやついている。  「亜美ちゃん、オレが間違えたら猛烈(モウレツ)に怒ったよね?」  「沢森さんだからです」  「キツいな」  フフンと鼻をほじりながら沢森は席に着く。  (鼻ほじるし汚いんだもん)  沢森は社長とキャバクラに以前来たときも、鼻をほじっていた。  キャバクラ嬢のくせに、という態度がみえみえな所も亜美には嫌だった。  それに比べて、沼田は淡白過ぎる。必要なことしか、しゃべらない。  (あたしのこと、女として見てないみたいだけどさ)  たまに亜美のことをじっと見ているときがあっても、女としての興味はないように思えた。
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