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「ずっと言いたかったことで、果歩は気づいてるだろ」
隼人は自分のリンネルのシャツで果歩の頭を包み込む。
「俺は果歩と付き合いたい。それくらい好きだ」
(知ってるよ)
果歩は心の奥で、知っているが故に、ずっとうめき続けてきた。
(隼人が何を望んでいるか、分かってた)
あたしは、狡猾(コウカツ)でズルいんだ。
隼人がそれを言わないで居てくれたなら。
ずっと、隼人にこうして甘えられるって。
(そうやって逃げてきた)
隼人の想いにプレッシャーをかけていた。
友達か恋人か、
選ばさないで、と。
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