イノセンス-A

6/13
前へ
/25ページ
次へ
  嗚呼……なんて酷い顔色なんだ。       額から首筋から背中から脇の内から、嫌な色に粘つく汗を滲ませ、泡を吹き吹き叫んでる。       痛い。比喩や暗喩なんかじゃなく、本当に、心臓が軋む。呼吸が……辛い。   あの子が。あの子が叫べば叫んだだけ、此方が苦しくなってくる。 心も身体も、痛いのだ。      ……本当に。  
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加