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ー山のふもと、朝
「………ん?…ここ、どこ?」
「おぉ!!気が付いたか!!山のふもとだよ。もうすぐ救急車がくるはずだから。」
近くの村の人だと思われる人が答えた。
「えっ?なんでこんなトコいんの?だって林の中で気を失って…」
「うん、林の中で気を失っている所をこの人が見つけたんだ。」
すると、少し大柄の女が近づいてきた。山下の耳もとでささやく。
「君は空間を操れる能力なんだね。でも、気をつけないと。ちゃんと訓練しないとね。」
「え…?」
(どういう事だ…?…あ!!)
「さ、桜は!?」
「桜っていうのは、君と一緒に居た子だね。大丈夫。あっちで休んでるよ。それより、この人にお礼いっときなよぉ」
村の人の言葉を最後まで聞く前に、山下は安心したようで眠ってしまった。
「あぁ…ねちゃったね。たぶん、この子達もお礼言いたいと思うからアンタ、一緒にいて…あれ?」
大柄の女はいなくなっていた。
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