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「イヤホン外せって言ってんだろ、この長身茶髪野郎!」
山下はそれも聞こえない。
確かに山下は身長182cmの長身で髪を茶色に染めていた。しかし、悪口にはなっていない。
桜は山下のイヤホンを耳から抜き、イヤホンの先に付いているゴムを外した。すると、たまたまあった泥混じりの水たまりに向かって投げてしまった。
「はぁ!?お前、何やってんの!?アレなかったら音楽聴く時、耳痛くなんじゃん!」
「アンタが私をムシするからでしょうが!!あ、アンタ今日の入試できた??」
山下は小さい子供のようにすねて、桜の質問をムシした。
が、桜に思いっきり足をふまれ直ぐに答える。
「いったぁ~。うん、まぁ、できたんじゃん??オレの実力じゃないけど…」
「やっぱアンタ、あの能力使ったんだぁー。」
あの能力とは5年前、山下と桜が小5だった頃に見つけたものである。
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