1、

8/14
前へ
/17ページ
次へ
山下は桜と同じ班になり、他男子1人女子2人がいる。 リーダーシップをとっていたのは、桜を覗く2人だ。 リーダーシップをとるというよりは、自分達の行きたい方に行っているという感じだった。 「何、桜、友達いないの?」 「あの2人とはあんまり話さないだけ。仲良い子はみんな違う班に行っちゃったから…」 確かに桜とあの2人は着ている物から違う。 桜はいかにも小学生という服を着ているが、2人は本当に小5か?と思われても仕方のないようなチャラチャラした服を着ている。 「山下だって、あの…えーっとぉ…田口君!田口君と話してないじゃん!」 田口とは、山下と同じ班の男子である。クラスの中でも影が薄い。 「田口?田口は~なんつーかぁ、話しにくい。なんか、話してるとイライラするし…」 桜は「あっそ」と言って前を向く。 山下も「そうです」と少しイラつきながら言い、前を向く。 前にいる女子2人の声だけが聞こえる状態になった。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加