天使に認められた野獣

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『お姉ちゃんは…沢田さんが好きだったんだと思います。でなきゃ手紙や写真大事に置いておきませんよ。お姉ちゃんにとってもファーストラブだったんじゃないですか?』 『ポプラちゃん、ありがとう』 『沢田さん、私留学決まったんです。今年の秋にウィーンに行きます。私にもプレゼントください』 『ああ…おめでとう。何がいいかな?』 『キス…してください』 『からかうんじゃないよ』 『本気です。キスしてください』 沢田さんは少し戸惑っていたけど、私のあごを軽く掴むと優しいキスをした 私は涙を流してこう言った 『沢田さん、お姉ちゃんのことは忘れていい人と巡り会ってください。お姉ちゃんもそれを望んでると思います』 『時間はかかると思うけどそうするよ。ポプラちゃん、またどこかで会おうな』 『はい、今度会うときは立派なピアニストになってますから』 そういって私は部屋をでていった
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