クリスマスキャロル

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なんて緊張感があり、緩やかな時間なのだろう 終わるのが嫌だったり、早く終わってほしかったりと、奇妙な気持ちが入り混じる ブラボーの喝采にめまいがした 控室では倒れ込み、何度も深呼吸をした 見回すといくつもの花束が置かれてあった その中に名前のない花束が一つ… 沢田さんだ! すぐにわかった 私はドレスのまま会場の庭園にでた そして大声で『沢田さん!』と叫んでみた でも返事はなく私はまた控室へともどっていった その時携帯が 『ポプラちゃん、演奏とてもよかったよ。楽しそうに弾いてた』 『沢田さん、今どこに住んでるんですか?』 『田舎だよ。農家が嫌で東京でてきたのにな。泥まみれで働いてるよ。ポプラちゃんが立派になってよかった。お互い頑張って生きていこうな、桜子に笑われないように』 そういって電話は切れた そしてそれが私のファーストラブだった人との最後の電話だった
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