序章

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「ねえねえフエゴ」 「どうした?」 「今年の雷鼓祭の賞品、学食券銀貨五百枚分だってさ。リッチだよね」 「うん? それ本当か? 去年はせいぜい銀貨十枚分くらいだったろ」 「高等部は毎年このくらい貰えるんだってさ。たぶん学園は『雷鼓祭を優勝するような素晴らしい生徒は、銀貨五百枚を投資しても構わない。むしろ安いくらいだ』、とでも考えてるんじゃない?」 「ふうん、まあ、その辺はどうでもいい。アレックス、今年も出るんよな? お前と俺が手を組めば優勝なんて簡単だろ」 「それがさ、今年はコンビじゃなくてトリオが原則なんだって」 「・・・・・・は?」 「トリオ、三人組ね。あー、こりゃ風雅祭で警戒されたな。で、どうするのさ。オレたちと組むような変人、この学園にいるの?」 「・・・・・・どうしよう?」
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