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試験
隊長達はコネの少女、お嬢様のせいで自分の首がかけられるのかが不服でたまらなかった
いっその事不正でも…と宗隊長は言いかけたが、片品隊長によって却下された
因みに片品隊長はその真面目な性格を買われ、指令を各隊に割り振ったりする役職をまかされていたりする
何はともあれ少女が試験を合格しないと、多いに迷惑がかかる状況である
少女はそんな中表情を少しも変えずに真顔で口を開く
『ありぃなんか空気重『おめぇのせいだろがっ!』
銀髪の少年が少女の言葉を遮った
少年は怒りを通り越して呆れてきていた
『山井、試験はじめるぞ。』
『え~もうかよ。』
『隊長。引きずってつれていきます』
ズルズル
片品隊長の呼びかけで少年は少女の襟首をつかみ、運ぶ
少女は『うにぎゃ!暴力反対!』、と吠えているが少年は気にしない事にした
『……ねぇ、イズルちゃん。』体育館への扉の前まで引き摺った時、さっきまでの雰囲気が違う青年が少女に声を掛ける
『な、何…??』
『宗?』
冷や汗を流し、青年と目を会わせられない
青年との試験の時の記憶が蘇る
少女は怯えていた
ワカメ女は青年の雰囲気が突然変わった事に驚いている
それは銀髪少年も同じである
『試験……受からないとどうなるか分かってるよね?』
最早、肯定しか選択肢がない質問である
『い、今すぐ合格してきますぜ隊長!ほほら!ぃい行くぞ銀髪野郎!』
少女は真顔で肩をガタガタと震わせ
銀髪少年の頭を鷲掴みに体育館へと走る
……。
この時、隊長達は宗を怒らせないようにしようと心に決めた
そしてこの後、少女は言葉通り高速で試験をクリアしたのであった
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