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玲(前髪稲妻女)が話が長引きそうだったので途中で強制的に話を切ると、宗は『そうですね』と言って襖の奥の廊下に消えていった
玲は『それでは失礼しました。片品隊長』と軽くお辞儀をして宗を追いかけていく
片品隊長は宗が部屋を出ていくときも入るときもろくな挨拶もしないことに怒りもしていたが、それ以上に宗の言った言葉が引っかかっていた
『そんなものではない…』…?
眼帯が?
宗がはたまに誰も気づかないようなことに気づいたりする
だから何かあるのだろうか…
宗の小さい呟きにも鋭い観察眼で目を向けられるのは片品隊長故である
『ふい~。やっといってくれたあ』
『おう!?お前いたのか』
宗達が部屋から出ていった時静かになったので煩いイズルも出ていったと思っていた片品隊長は突然声が上がった事に驚いた
片品隊長は何故イズルが静かだったか、それを考えると勝ち誇った笑みをイズルに向ける
『ははーん。お前、宗が恐かったのか』
『こえ~よ、目合わせるだけで殺されそうだよ、半端ないよーう。』
そう言いながらイズルは真顔で片品隊長のからかいに動じることなく襖に歩いていった
片品隊長は逃げるのか、と思いながら無言でイズルを見つめる
バキッ
そして襖の前に飾ってある片品隊長が蝶よ花よと育ててきた盆栽を見事にパンチで折った音が響き渡った
………。
………。
沈黙ー
『あっこれ、眼帯外した仕返し1だからな~』
…。
『何してくれとんじゃー!!!!!!??』
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