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「…やっ。は、離してっ……」
どこからか声が聞こえてきた。
んだよっ、痴話喧嘩か?
ったく他所でやれよな。
…空腹な人間は心が荒む。
苛立ちついでに他人の喧嘩に乗じてストレス発散でもしようかと声のした方に向かう。
警察沙汰になったって、『女性を助けただけです』って言い切れる。
俺に非はないだろ?
これからとる自分の行動を考えるとテンションが上がる。
久し振りに楽しませてくれ。
意気揚々と近付いていくと、俺の想像とは違った現場に少し驚く。
オトコは3人。
茶髪と金髪2人、揃って長髪。
遠目にも判るチャラ男共。
そして制服を着た、…着ていた女の子を囲んでいた。
下着が露わにされている。
「ほらっ、ちゃんとこっち見てよ!!
カワイク撮れてるよ~。」
下種ヤロウの声。
「やめ、て…くださいっ、いやっ、こないで…」
必死に抵抗している姿に男達は実に楽しげである。
ただただ、不愉快。
抹殺決定、だな。
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