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何故、またもやあの様な戦争が起きてしまったのだろうか?
その事の発端は2011年12月まで遡る。
中国が人民銀行の金利を5%まで引き上げた。
これは過剰なまでに進んだ不動産バブルを抑制するためだった。
この不動産バブルは中央政府が心配していたより遥かに深刻で、ゴーストタウンが幾つも出来上がっていた。
酷いところでは、1つの町に5万戸のマンション等が立ち並び、全て完売なのにも関わらず実際に住んでいるのは2千世帯と言う有り様だ。
中国全体で1人につき1戸持てる程の家が並んでいたのだ。
更に、新たな鉱山発見の「噂」が飛び交う度に大量の労働者が来ると予想し、穴を掘る速さより遥かに早く家が立ち並び完売していくのだった。
勿論、単なる「噂」であるため鉱山は実在しない。
しかし、1度建ってしまえば我先にと家が立ち並んだのだ。
この危機は中央政府も薄々気付いていたのだが、経済成長率2桁を約束しており、もし、2桁を割り込んだ時の中央政府に対する反感を恐れて今まで隠していたのだ。
しかし、この急な金利引き上げは逆に「銀行が潰れるからではないか」と言う憶測が飛び交い、預金者は預金を全て下ろし、企業は潰れたら返済義務が無くなるので一気に借り、更に家を建てたり対外向け輸出商品へ投資した。
すると、否応なく銀行の資金は消え失せ破綻状況に陥った。
慌てた政府は金融規制を一気に強化し新規の不動産介入やハイリスクハイリターンの投資の禁止。
自社資本資金の10パーセントを超える設備投資の禁止を決議し、違反企業は厳しい罰則か最悪強制倒産が待っていた。
更に人民銀行の金利を7パーセントに切り上げた。
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