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「お前さん、どうする?
このまま黄泉へと死出の旅に出るも良し。
それとも、儂らの眷属になるかね?」
頭に載せられたそれは猿公の面だった。
猿田彦様が頭に掛けている面と、よく似ている。
「まあ辻神って言っても、そう気負うことはないね。
この国の神の大半は、基本的にお気楽だから。
なにせ数が異様に多い。
自分が駄目だったら他に頼めばいい、くらいの心待ちでいいね」
「は、はあ……」
そんなものだろうか。
現に筆頭である猿田彦様がそう仰るなら、そうなのだろう。
――しかし、末端とはいえ自分ごときに“神”などという大役が務められるのか?
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