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あれから7年の月日がたち、俺達は12歳になった。
いつものオレンジ色の服に着替えていると、聞きなれたあの声が聞こえてきた。
「ナルトーーー!!迎えきたよーー!!」
やば、まだ終わってない。
残っていた牛乳を一気に飲み干して、慌ただしく準備をする。・・・よし、オッケー。
ってもう3分経ってる。
がちゃりと扉を開けると、若干膨れっ面のサクラちゃんが。
「ごめんってばよ…」
困ったように謝れば、すぐに笑顔に変わる。
「まあいいわ、ほら行くよ!今日卒業試験なんだから」
「あ、今日だっけ」
「忘れんなよ…」
でも、多分大丈夫。1週間付きっきりで分身の術を教えてもらった。
・・・え?迎えにきてもらってることといい、情けないって?
しょーがないじゃんか、分身の術は一番苦手だし・・・迎えはただ単にサクラちゃんの家の方がアカデミーから遠いから。
今日の試験についていろいろ話してると、あっという間にアカデミーについた。
教室に入ったら、普段あんまり話さないシカマルとチョウジが話しかけてきた。
「よ、ナルト」
「おっす!」
「お前、分身の術できるようになったのか?」
「・・・一応は」
一昨日の練習では、なんとか自分そっくりに分身を造ることに成功した。あのときの達成感っつったらもう・・・
「へー、サクラに教えてもらったの?」
「う・・・」
ポテチをバリバリ食いながら質問を投げかけてくるチョウジに、一瞬言葉が詰まる。
「まーね。ナルト、そりゃもう頑張ったんだから!」
ね、とウインクするサクラちゃんに、顔が少し熱くなるのを感じた。
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