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火影室から巻物を盗み出したナルトは、しゅるりと紐を解いて読みはじめた。
(これを覚えれば、サクラちゃんが喜んでくれる・・・!『すごいね』って笑ってくれるんだ!)
こんな入れ知恵をしたのは、アカデミー教師のミヅキである。封印の書欲しさに、罪のないナルトを利用した。
ナルトが封印の書の術を一生懸命覚えているとき、サクラによってミヅキはボコボコにされて火影室に突き出されていた。
イルカがナルトの捜索に向かい、そしてたどり着いた時。既にナルトは多重影分身を習得していた。
(・・・ナルト、その巻物を返しなさい)
(えー!?まだ一個しか覚えてないのに)
(ミヅキから聞いた。ナルト、お前はミヅキに利用されたんだ)
(・・・え?)
(火影様から盗んだ巻物の術を覚えて、サクラが本当に喜ぶと思うか?)
(・・・)
(大丈夫、サクラがミヅキを罪人として火影様に持ってったから。ナルトは無罪だよ)
(っ・・・)
(ほら、サクラも待ってる。帰ろう)
(・・・うん)
「ナルトーーーーー!!無事だったのね、良かった!!」
姿を視認するやいなや抱き着いてきたサクラに、ナルトは謝った。
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