32人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
心配させてごめん、と。あと、巻物盗んでごめんなさい。
かなりしょんぼりしているナルトに、ヒルゼンは頭をポンポンと叩いた。
「なぁに、ナルトは利用されただけじゃ。極端に言うなら、『サクラを喜ばせることが出来る』という、術にかかった状態。真犯人は拷問部隊に渡したし、巻物は返ってきたんじゃから問題ない」
「じいちゃん・・・」
うりゅ、とナルトの目が潤んだ。
「ナルトも反省したし、帰ろっか!」
「うむ。じゃあイルカ、送ってやれ」
「オレですか」
ナルトの家に向かう途中、サクラが不意に立ち止まった。
「サクラちゃん?」
「・・・ナルト」
「うん?」
「あたしね、ミヅキ先生がナルトを利用したってわかった時、殺してやろうかと思ったの」
「え"」
「でもね、それじゃ拷問が出来なくなるって冷静になって、殺すのはやめたの」
「ナルト、私はナルトが無事ならそれでいいの」
「私を喜ばせるために、ナルトが罪人扱いされるのは許せない」
「だから、もう私の傍を離れるんじゃないわよ?」
・・・ん?
なんで今の流れでその台詞?
イルカの疑問も何のその、純真無垢なナルトは『おう!わかったってばよ』と元気に頷いた。
「・・・なんでサスケ君と同じ班なわけ」
「・・・ちっ」
「なぁ、なんでサクラちゃんとサスケ、仲悪いんだ?」
お互い、同じ班であることを嫌がっていた。
END
最初のコメントを投稿しよう!