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あら、ナルトもプライド気にするようになったのね」
「元々気にしてるってばよ!?」
なんですかサクラさん、あの頃のオレはあまりにもちっぽけなプライドしかなかったってことですか。そう言いたいんですか?
ついでに君らにも奢ってあげよう、とかなんとか言って木の葉丸たちを喜ばせているサクラの後ろ姿に、涙が出そうになった。
『一楽』と書かれた暖簾をくぐると、すぐに芳醇な、修行中に何度も恋しくなった薫りがただよってきた。
「ねえねえ、テウチのおじさん!誰だと思う?」
「お?・・・おお!ナルトか!?ナルトじゃねえか!」
「当たりーー!」
こりゃぶったまげた、と(元々細い)目を(さらに)細くしたテウチに、ナルトはへへっと笑った。
「いやあ、久しぶりだなあ」
「おう!おっちゃん、全然変わってねーってばよ」
「はは、人間、年を取ると成長が止まるもんさ」
まだ注文してないのに麺を茹ではじめたテウチに、サクラが再び話しかけた。
「どう?ナルト、結構変わったでしょ?」
「そうだなあ、身長伸びたな」
「ほんと、しばらく見ない間に随分かっこよくなっちゃったのよ」
「あの・・・サクラちゃん・・・?」
「何よ?」
「なんか・・・性格変わった?」
ぱちくりと瞳を瞬いた。
「そう?自分じゃわかんないけどなあ」
「だってさ、だってさあ!昔は、絶対にオレのことカッコいいとか言わなかったじゃん!」
「そうだっけ?」
そうそう!いつもサスケサスケって!
ああ、あれ?思春期故の憧れってやつよ
あっさりと言い放ったサクラに、脱力した。
「へいお待ち!豚骨味噌チャーシューな!」
「おお!覚えててくれたのかおっちゃん!」
「あったりめーよ、お前が食うのは決まってこれだからな」
「おじさん、あたし味噌ね」
「俺は塩!」
「醤油お願いします」
「僕は豚骨・・・」
「はいよ!」
ずずずー、とラーメンをすするナルトに、サクラ爆弾発言。
「ナルト、あたしと付き合わない?」
「ぶぐふっ!!」
チャーシューが喉に詰まった。
END
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