序章~過去~

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「ハァハァ、へへっ。 悪いな、金がどうしても必要なんだ」 残された妻と息子に強盗が話しかけた。 しかし二人とも俯いているまま、話すことはおろか、動きもしなかった。 そんなリビングに家主が帰ってきたのは2分ほどすぎた頃だった。 「このカバンに、5000万入っている。 これだけしかすぐには出ないんだ。 だからもう、帰ってくれ」 「よしわかった、すまないな。 じゃあな」 納得したように強盗はカバンを受け取り、中身を確認し、部屋を出ようとした、 その時! ジリリリリリン、ジリリリリリン! 電話のベルが、鳴り響いた。
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