始まり

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―!? 生憎、深夜1時過ぎという事もあり人通りは相変わらず無い。 「ハアッ、ハアッ、」 俺は、自分の眼を疑った・・・・。 薄暗くて良く解らないが、倒れている女性らしき上に覆い被さる様に 黒い大きな犬らしき影が一つ。 「フッー、フゥー、フー。」 いつの間にか忍び足になり呼吸を整えていた。 女性は、気を失っているのか?ピクリとも動かない。 じりじりと近づくにつれ はっきりと見えてきた それは、犬でも人でもない 牙を剥き出し紅い眼をした おぞましき怪物。 直感でヤバイと分かる! ―――助けなければ!! 自分の中で、熱い物が込み上げてきた―。 理屈抜きで身体は動き出していた。
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