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「キミ達次第だ」
信頼しているような、しかしそれでいて試しているような、力強く言ってきては目が離せなくなってしまう程の強い光を宿した空色の双眸をしたユゼに、三人は一瞬気圧されそうになった。
ユゼは自分達がいる場所を守りたいとそう言った。
しかし告げた言葉には違った意味を含んでいるように思えて、まるで自分達がどうしたいのかを試しているように聞こえて。
ゼシュはユゼの真意を見つけてしまい、くはっと嘲笑するように息を吐いては頭を掻き毟った。
そうして向けたのは、獣のようなぎらつく朱色の双眸。
「成る程そうかよそういう意味かよっ。まったく可愛げのねえ餓鬼に育っちまったもんだな、てめえはよぉ」
一人納得して、気に食わなさそうにユゼを睨みつけるゼシュをアーモンはユゼの真意を汲み取れぬままにゼシュを不思議そうに見やった。
どういう意味だとアーモンの視線は訴えかけているが、ゼシュは他者を早々気にかけない質だ。
「街を守りてえって言っておきながら、じゃあ俺等は戦うの嫌なんで逃げますわーて選択をすりゃあ、その街を見捨てるってことだろ? てめえは。俺等が街に残ると言わなきゃ、てめえは街を守らねえ。街の行く末を俺等に委ねるってことだろうがっ」
唸るように言葉を絞り出したゼシュ。
物事をさばさばと考え捉え決めるゼシュからしたら、大事な選択を他者に任せるユゼの真意が気に食わなくて、今にも噛みつかん勢いを全身から噴き出させていて。
ゼシュの説明を聞いたクトゥールはそういうことかと納得しては肩を竦め、アーモンに至っては頭を抱えたが表情はどこか嬉しそうにしていた。
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