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その中、高明にはくっきりと聞こえてる声があった。
コッチニオイデ…ツギノカドヲ…ヒダリニマガッテ…
「ハ、ハァ?曲がり角?ねぇよ!ここは一本道だぞ?そうやって俺を誘って、とり憑く気だろ?」
高明は聞こえる声を疑っていた。
そして、存在しないはずの曲がり角が見えてきた。
「曲がり角、本当にありやがったッ!なんだよ!足が、足が自然に曲がろうとしてんだよッ!」
彼の言うことを聞かない足は曲がり角を曲がっていた。
もう終わった…
と思ったのもつかの間、足音、声、感覚として捉えていた幽霊の存在、
そして彼を苦しませていた頭痛まで全て消えていた。
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