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この状況で井戸から、顔を出して話しかけてくる「人」なんていない。絶対に。
よって、いくら色白で、髪を後ろに持っていった時に見えた顔が結構美人であったとしても、それは幽霊なのである。
いくら助けてくれたからって、それでも幽霊は幽霊である。
順番が逆な気がしたがまぁいいや。
「あんたは何者だ?」と質問する前に、回答がとんできた。
「そうか少年、私の名前が気になるのだな。よ~しわかった、私の名前は…仏の名前は長いし、生前の名前呼ばれると成仏しちゃうし……そうだ!美しい幽霊だから幽美(ユミ)さんと呼びなさい!」
と幽霊は言った。
「また随分と発想が簡単ですね。もっといい名前が思いt」
と口を滑らせた途端
「呪うぞ!」
とドスのきいた声で言った。
「すいません嘘です!冗談です!!よくよく考えるとそうですよね。本当に幽美さんは美人ですからね。ハハハハハハ」
「そうだ、わかればよろしい」
危ねぇ、この幽霊の「呪うぞ!」は洒落にならないからなぁ…
高明には霊感ともう1つ特殊能力があった。
それは、空気を読んで、速攻で謝罪をして許される能力だった。
これは彼が幽霊見える発言の後期で身につけど技だった。
しかも幽霊にさえ通じます。
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