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「ああ…始めまして旅人さん学校に通える型の人形で名を内山雪って言うのよろしくね」
雪は先ほど沙羅に向けた同じような笑顔で言った。
「あっ、ああよろしく竜だ…黒木竜だ…って学校に通える型の人形ってどうゆうことなんだ」
「ああ…まだ知らないんだ」
「何をだ」
「私達人形はブレスレットによって魂を留めているのそして、同時に種類によって私達は別けられてるの」
雪は自分の右手首を出してブレスレットを見せた。
「そして、解りやすいように人間の私達もブレスレットをつけられているけど人形とは別の手首につけられているの」
沙羅も自分の左手首を見せた。
「男の人達もか…」
「男の人達はコンパクトに指輪になっているんだ」
「まあ…私の場合は壊れかけの人形なのだから時々碧に直してもらわなきゃいけないんだ…」
「どこも壊れている用には見えないけど…」
竜は雪をみながら言った。
「私の場合は腕だから…見えないだけひどい子はまだ碧の所にいっぱいいるよ」
左の腕をめくって竜に見せると肘まで伸びたひび割れがあった。
「…痛く無いのか」
竜はそのひび割れを見て心配そうに雪を見つめながら言った。
「痛く無いよ…」
「碧が時々直したりするけど碧はあんまり丈夫な体じゃなくって…」
沙羅は悲しそうにうつむきながら話した。
「だからうちら人形は壊れたら魂を留めてるブレスレットだけが残るの」
雪は自分の着けているブレスレットを見つめながら言った。
「じゃあまた違う人形にブレスレットを着けるとそのまま生き続けるのか」
「…違う人としてね…」
「そう…同じ魂だけど記憶は消えてしまうの人間である私達にはただのアクセサリーだけど人形の雪達にはすごく大変なの」
「そうか…ずっと生きられるってわけじゃないんだな」
「うん…後は碧が死んじゃったりするとウチら人形は魂が残っていないブレスレットだけが残るの…」
「私達人間も年を取るしね」
「えっ、それってどうゆう…」
「続きは校舎の中で」
「あっ、ああ」
沙羅達に続いて校舎のなかに入る。
「旅人さんはたぶんあっちの玄関から入るかもしれないけど私達と一緒に入るからこっちの玄関から入ろう」
入り口のドアは4つあって上の方に1年生、2年生、3年生と書かれていた。
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