【キャンプにて…】

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.  そして、時間ギリギリにガリやんが戻って来た。 「皆さん早かったね」 ーー 何、脳天気なこと言ってんだ ーー 「マサルは何持ってきたの」 「野イチゴだけど」 「ふぅーん、ありきたりだね。で、小吉は?」 「オクラだよ」 「おっ、一応夏野菜だね」 「ごちゃごちゃうるせぇーんだよ、早く出せよ!」  まっちゃんがガリやんを急かした。  ガリやんが背中に背負ってる風呂敷が気になっていた。  テントを出る時は持っていなかったからだ。 「いやぁー、西の方角で助かったよ、良い人に出逢えたからね……オレのはいいぞ、西に行っただけに、西の瓜って書いて……ババァーン! スイカだ」  その瞬間、俺と小吉は遠慮なく吹き出した。  俺達が笑っている姿を見てガリやんは、ポカァーンと口を開けて突っ立っていた。  そして、頭の中を三丁目の横綱ババァのパンツが過ぎった瞬間……、  ガリやんに「かるいさつい」を抱いた。    ーー おしまい ーー .
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