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「ずっと考えてたんだ……、この命令は……、究極だ……、シシっ」
まっちゃんの異様な笑い顔が妙に怖く感じた。
ガリやんと小吉の顔からも、さっきまでのゲラゲラ笑ってた笑顔が消えていた。
「じゃあ命令だ……Aが西、Bが東、Cが南」
それぞれが割り箸のマーキングを改めて確認した。
Aの西がガリやん、Bの東が小吉、Cの南が俺だった。
「で、どうすんだよ」
小吉がビビりながらまっちゃんに聞いた。
「それぞれ与えられた方角に行って……食料を調達してくる事。 ただし、野菜か果物限定だ。 盗んだり買っては駄目だぞ、自然にある物は穫っても構わない。勿論、貰うのもありだ。」
「で、それから」
俺は面倒臭そうにまっちゃんに聞いた。
「制限時間は一時間だ。 それから全員戻るまで、笑ってもアウト。 この三つのルールを一つでも破ったら……、究極の恐ろしい罰が待ってるからな」
まっちゃんは、皆に顔を近づけながらそう言うと、ニヤっと笑った。
「な、なんだよ……究極の罰って」
ビビリ屋の小吉は、完全に全身から血の気が引き、顔が青ざめていた。
「ルール違反は……、三丁目の横綱ババァの……」
三人共、横綱ババァと聞いた瞬間に、息を呑んだ。
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