第一期

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初夏 暖かく、やわらかい風が肌をかすめていく。 長崎の潮風は、いつも優しく私を包んでくれる。 防波堤に腰掛けながら、ふと物思いにふけっていた。 「ママっ」 4歳ほどの男の子が、両手を広げて走ってきた。 『きぃくん』 愛しい我が子の名前を呼び、抱き締めた。 もう、あれから5年も経つ。
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