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目にためていた涙がこぼれ落ち、溢れ出してきた。
泣きじゃくっている僕を、ジュンス先輩は優しく抱きしめてくれた。
僕が泣き止むまで…。
―――少しして落ち着いてきた僕は、ジュンス先輩に向き直り、目を見て話した。
「僕、男の人を好きになったんです………」
ジュンス先輩を見ると、真剣だけど…どこか優しい感じで僕の話を聞いていた。
「だから…みんなに言ったら、気持ち悪いとか…軽蔑されるかなっ…て………」
「なぁんだー、そんなことかぁ。」
「なっ!?そんなことって!!」
こっちは真剣に悩んでたのに…!!
「あ、ごめんごめん。…でも、いいんじゃない?男だろうと女だろうと、好きになっちゃったんだから。仕方ないじゃん!!」
そうですけど……
「それに、ジェジュンだってユノのこと好きじゃん。」
だって……
僕は少し俯き小声で言った。
「あの人は…男とは思えないほど綺麗で…可愛いし…。でも僕は……」
可愛くもなければ…綺麗でもない…。
「なぁに言ってんのー!!チャミは十分可愛い!!」
今まで言われたことがない言葉に、恥ずかしくなった。
「そっ…んなこと……ッ!!」
あー!!
恥ずかしい!!
僕今たぶん…いや、絶対顔赤い…!!
「ほらぁ!!そーやって、照れた顔とかもちょーー可愛い!!」
「うっ……うるさい!!」
さっきまでの暗い感じの空気が嘘みたいに、今はすごく明るくなった。
「あははッ。怒んないでよー、誉めてあげてるんだから!!ほーんと、チャミは素直じゃないなぁ」
ホントに…この人の笑顔には救われる…。
「たまにはそうやって、素直に誰かに甘えた方がいいの!!全部僕になんて言わないから。ジェジュンだってユノだって、あぁ見えてチャミのこと心配してるんだから!!」
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