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今日のうちにありさの話を聞いておきたかったから。
「友達思いなんだね。じゃあ、シャワーしてくるからその間だけ待ってて。送るから」
「大丈夫です。タクシー拾いますから」
「なんだか逃げたいみたいだね」
ちょっと淋しそうな目をして言う佐伯さんに、そんなつもりはなかったので大きく首を横に振った。
「これ以上甘えたら帰りたくなくなっちゃいますから」
頬をほんのり赤く染めて俯くと、そっと抱き寄せられた。
「帰したくないんだけど」
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