アマンド・ショコラ

23/32
24250人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
もう一度ゆっくり唇を合わせる。 名残惜しく思いながらゆっくりと唇を離すと、鍵を握りしめてマンションを出た。 「やばい、嵌まった……」 静かなリビングにこぼれた佐伯さんの呟きは聞こえない。 翌日、ショッピングモールに行くと、合鍵屋? の看板が目に入った。 ただ看板を見ただけで心臓がドクドク音をたてる。 周りに聞こえているんじゃないかと心配になるほどのドキドキに、頬が赤く染まるのがわかる。 何度も合鍵屋の周りをうろうろし、迷いに迷ったあげく、とうとう佐伯さんの部屋の合鍵を作ってしまった。 .
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!