アマンド・ショコラ

28/32
前へ
/32ページ
次へ
少し抱き締める腕の力が抜けたのを見計らって、体を離すとあっという間に唇を塞がれた。 チュッと音をたてて離れた佐伯さんの唇は、すぐさま私の耳元に。 「おかえり」 「た、ただいま」 仕方なく返事を返す。 ただいま。は違うだろうと思いながら……。 しっかり手首を掴まれてリビングにたどりついた。 相変わらず殺風景なそこには、やはり昨日同様生活感がない。 .
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24253人が本棚に入れています
本棚に追加