放送室とキミ。

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《綾》って言った?? 「あのっっ!!」 相手は少しばかり怯んだようだったが、すぐに人の良い笑みで私を見た。 「ぁ…はじめまして。 えと……私に、何か用かな??」 「…そうです。 あなたが…綾さんですか??」 生憎、私は彼女の名字を知らず名前のみになってしまった。 が、この子で間違いないだろう。 黒髪長身で可愛いより知的美人という面持ちの子。 それに隣にいる彼女の友達と思しき子が、《綾》を連発しているのだから。 「はい、そうですけど…」 人の良い表情は維持してるが声色はあからさまに迷惑極まりなさそうだった。
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