放送室とキミ。

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******** 私達は他愛ない話に花を咲かせていた。 私にとっては全て、無駄な時間と労力だったが上手く放送室へ連れていけることで満足していた。 「ぁ…」 二階まで上がっていた私たちだったが、 綾が下に降りようとし始めた。 「生徒会役員選挙のことだと思うんだけど… ………だったら、蓮… 吉野も誘っていいかな??」 その顔は色めき立っていて、 恋する乙女そのものだった。 ──ぐにゃり、 と視界が歪む。 そんな綾がうらやましくて、妬ましくて許せない…。 「なんなら先に行く…??」 返事をしない私を見兼ねてか、綾は私に上目遣いで問うてきた。 「ううん、私も行きた、…」 邪魔、なんだろうな。 恋人に私が加わることで生まれる利益など、ない… でも。 「うん、一緒行こっ」 綾は私を連れて吉野くんのところに行く。
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