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「はぁっ、協力?俺は最初に言ったぞ?立っているだけならってな。
まさか、たった三分間の前半やっただけで忘れたとか言わないよな?
今までの言動でバカだとは思っていたけどそこまでのバカじゃねぇよな?
つーか、頼むんなら口だけじゃなくて物で誠意を見せろよ。
意外と俺は物で釣れる男かもしれないぞ?
ほれ、やってみ。さぁさぁ。あぁ、ゴメン。もう後半開始時間のようだ。
じゃあ後半、点差開かないように頑張ってね」
俺は立ち上がりながら最後の毒を吐き、後ろにいる田村(?)君に手をヒラヒラさせながら中央部分に向かった。
「………メロンパン」
ピタッ
が、その言葉を聞いた俺はまるで魔法の呪文にでもかかったように無意識にその場で止まっていた。
そして、ゆっくりと体が長島(?)君の方を向いた。勿論、無意識で……。
「月島がちゃんとプレーしてこの試合にもし勝ったら………1ヶ月メロンパンを奢ろう」
「1年」
うっわ、口が勝手に…。
「いや……じゃあ2ヶ月」
「1年」
「3ヶ月」
「1年」
「オマケで半年!」
「1年」
「……わかった。1年間奢るよ。その代わりお前がちゃんとプレーして勝ったらだからな!
何も活躍しないで勝っても奢んないかんな!!」
「あぁ、わかっている。佐川、約束守れよ」
「矢部だ!……まぁいい、交渉成立だ」
そして、俺達は熱い握手を交わしたのだった………いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?体と口が勝手に動いたぁぁぁぁ!!!?
どうした、どうした俺ぇぇぇ!?影キャラになるんじゃねぇの?
あんな化け物集団に勝っちまったら影キャラなんて無理だよ!?
わかってんの俺ぇぇ?
くっそ、完全にメロンパンの魔力にやられちまったよ!?
……でも、メロンパン一年分か。
ジュルリッ
俺覚醒☆
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