影の脇役と巻き込まれ

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紫リーゼントは片手を上げる。周囲のカラフル軍団が戦闘態勢に入るのがわかった。 誰も彼もがファイティングポーズをする。誰一人として武器道具を持たないところをみるとこいつらはそん所そこらのDQNではないらしい。 それに対して春風も構えをとった。 空気がピリピリしているのが肌を通してわかる。 戦闘開始は間近である。 「準備は万全か? 覚悟は出来たか? 友人守りたかったら確り気張りや!」 上げていた腕を勢いよく下ろした。 殺れ! そう解釈できる行動。それと共に20人近くのカラフル軍団が一斉に動き出した。 春風は動かざること山の如し。後手攻めを選択したのだろう、相手が近づくのを待っている。 「けけけ! びびっちゃって動けゴフゥッ!?」 春風に一番乗りで近寄った緑アフロがなんか喋りながら右拳を振るったのだが、カウンター気味の左ストレートが顔面に吸い込まれ、台詞を最後まで言わせてもらえなかった。カワイソス。 瞬殺されたろ、あれ。いや、死んでないけど。顔面陥没している感じあるけど、多分死んでない、うん。 左拳を振りぬかれた。緑アフロは面白いほど吹っ飛び、四五人巻き込んでもまだまだ吹っ飛び、壁にぶつかることようやく止まった。 もちろん、意識もろとも吹っ飛ばされた皆様は立ち上がることが出来るはずもない。 皆唖然。おったまげー。 「僕は今怒っている」 どうやら、ジミーさん同様、こいつも某野菜人気質を持っているらしい。 いつもの柔和の優しそうな目は何処へやら、鷹のようにギンギンの目でキッと睨みつける春風は言葉を続ける。 「先に謝っておくよ。ごめん。今回は手加減できそうもない、というかする気が全く起きないや」 言葉が終わるや否や、先ほどの衝撃映像に頭やられて呆然としていた水色ツーブロックに回し蹴りを決め、そのままの勢いで地面に捻じ伏せた。 うっわ、ついでにコンクリ砕いてるよ。 「病院の準備とやられる覚悟、しておいてよね?」 現状況、軽くホラーです。
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