諦めた影キャラ

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そんな思案をしている時、前の方が騒がしいことに気づく俺。 イヤホンをしていても聞こえるのでかなりの騒音だろう。 まぁ、俺には関係ないか…。 いつも通り素通り素通り… 「だから歩きにくいんだってば!?」 …うん、素通りだ。 俺は確実に知らない。この爽やかボイスも聞いたことないんだ。 そう、俺には関係ない。 俺は早く学校に行って、これからの方針を考えながら夢の世界に旅立つんだ。 空気と同化した気分の俺は早足で見知らぬ騒音集団の横を通り抜ける。 インビシブル・ザ・俺。 「おっ、誰かと思えば月島じゃん!!いいところに…」 「せいッ!?」 「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ!?目がぁぁ俺の目がぁぁぁぁぁぁ!!?」 知らない男に声を掛けられた俺は危険を察知し、素早く顔面(てか目)を殴った。 知らない男は某ジブリの某大佐並みに目を押さえながら叫び声を上げていた。 「………バルス」 なんとなく呟いてみた。 「あっ、一平君」 「むっ、新手の刺客か?」 後ろから聞こえた声に反応し、ファイテングポーズで振り向く俺。 「いや違うって…。前にもそれやったよ?」 そこには両手に昨日見た色とりどりの髪をした女子達を連れたイケメン超人こと春風が呆れた顔で立っていた。 やべっ、しくじった……。
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