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「…はい。」
一度苦手意識を持ってしまうと、何を言われても鼻についてしまう。
もう、睡眠障害なんてどうだっていいから帰りたくなって来た。
そう思った時――…
ブゥゥゥゥン…!
「じゃあ俺に任せな。」
そう言って急にエンジンをかけ、ラブホテルの駐車場へと入って行った。
「え!?ちょっと…!どこ行くの!?」
「いいからいいから。」
いや、全然よくない!
駐車場に着くなり腕引っ張ってホテルの中に入ろうとしてるし!
「ねえ!離してよ!」
抵抗しても何を言っても知らんぷりする彼。
「ここで叫ぶよ?警察呼ぶよ?呼ばれたくなかったら今すぐ離し…」
「さっきからうるさいんだけど黙ってくれる?」
今日見た中で一番怖い顔。
怒鳴られてる訳でもないのに、何故だか抑圧されてしまい、あたしは何も言えなくなった。
そして、気がつけば部屋に入っていた。
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