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昨日は大変だったなあ……
ふと思い返す。
今日は土曜日だ。
“魔を滅する者”という謎な組織との接触は既に昨日のことだ。
昨日の事を軽くまとめるべきか、はたまた回想に入るべきか……
ピンポーンとチャイムが鳴る。
「升。お友達よ~」
母親の呼ぶ声が聞こえた。
適当に返事して下に降りていく。
我が家は二階建てだ。
今日はブレイカー関連の事は一切ない。
なので昨日の回想に入ろう。
そしてぼくは友達と遊びに行くつもりだ。
――――――
「お帰りなさい、桜、重さん」
扉の前には女性が立っていた。
「そして、ようこそ“魔を滅する者”へ。人波升君」
女性は続け言う。
研究室みたいな部屋の中には人が十数人いた。
「自己紹介がまだだったわね。私は水島 楓(ミズシマ カエデ)。この支部の支部長よ」
この女性は見た目年齢がとても若かった。
だから子供がいるとは初対面なら誰も思わないだろう。
現にぼくは名前を聞いても子供がいるとは思わなかった。
「そして、そこの――桜の母親よ」
「マジですか?」
ぼくは驚いた。
この反応に水島さん(娘)は慣れているようだ。
この反応に水島さん(支部長)は嬉しそうだ。
「マジですよ、ふふ。人波君は私に子供いるとは思わなかった?」
二十歳と思いました。
「お母さん。そういうのは後にしない?」
ぼくが言葉を発する前に水島さん(桜)がこの話題を終わらせに入った。
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