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「けど殺される可能性があるならなぁ……」
「だから給料いいわよここ」
「はい?」
「いやね、命の保障がない分給料がいいのよ“魔を滅する者”は。てかボケ重起きやがれ!」
「んあァ。いってーな朝かよ支部長」
「達磨さん夕方よ」
「ガチ寝ですか……」
「ゴホン、話を戻すわね。人波君、一ヶ月辺りの給料は大体こんなもんよ」
「えっ!嘘!こんなにですか!」
「お母さん、嘘つかない。それは中級か上級の悪魔を退治した時のでしょ。基本はせいぜいこんなもんよ」
「あぁー……いやこれでもそこそこ多いなー」
「はっ、升よォ俺クラスになるとそれの二倍が基本だぜ」
「マジですか!」
「達磨さんはそんなに偉かったんですか?」
「んまァな」
「うわぁ……いがーい」
「スゲー金持ち」
「桜は俺をなめてんだろ」
「話が逸れてる!私語は後でしなさい。私が人波君を勧誘してるとこでしょ!」
「はい」
「で人波君入らない?」
「入ります!」
「殺される可能性があるのに?」
「ぼくは悪魔退治を日常的にしてたんで大丈夫かなって」
「それと?」
「給料がいいから」
「うん素直でよろしい」
そんなこんなでぼくは“魔を滅する者”へ入団することになった。
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