第3話 滅武器

4/8
前へ
/26ページ
次へ
「はい!」 手を挙げる。 水島さんはハァと溜め息を吐いていた。 「なんでしょうか?」 当てられる。 水島さんはなんで私が教育係……と愚痴ってた。 「滅武器ってなんですか?」 さっきの会話に出てきたこの言葉。言葉的に物騒過ぎるしとても気になる。 「滅武器ってのはね~。“滅力”を具現化させた悪魔退治の為の武器のことよ」 滅力……何だ? そういえば水島さんが話してた話にそんなのがあったような…… 「滅力っていうのは悪魔を滅する力のことよ」 そう教えてくれるのは水島さん。 「あらあらもう教育係が板についてきたわね桜」 支部長さんは棒読みでそう言った。 ちなみに今達磨さんは椅子でくるくる回って遊んでいた。 「お母さんは無駄口叩いてないでちゃんと説明してくれる?」 「それはアナタがしなさいよ」 教育係なんだしと返す支部長さん。 「うだうだしてるよりも見せた方が早ェだろ!」 そう言って椅子から立ち上がった。 「見てろよ、升!これが滅武器だッ!」  見れば達磨さんの手に鉄の手袋みたいなグローブが着けられていた。  ――ふと思い出すのはこの前見た水島さんの二丁拳銃だ
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加