篤志

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「よし、次は台所か。」 その男は台所を掃除し始めた。 「おい、あんたは布団干せ。」 「は、はい。」 わたしは急いで寝室に行って布団を持ち上げた。 クラッ あ、くらくらする。 そういえば 水しか飲んでないんだ。 私はベッドに倒れた。 あぁ、あったかい。 気持ちいい。 幸せだぁ。 「ん?」 起きたら隣にあの男が私に腕枕していた。 「きゃあっ!」 私が飛び上がると 「あ、起きた?俺も寝ちゃったよ。」 「・・・・・・・」 「あんた、もっと食わないと。ガリガリ過ぎて襲う気にもならないよ。」 「・・・・・・・」 「・・・悪い、言い過ぎた。夕飯作っておいたから食べよう。冷蔵庫には水しかなかったから、買い物もしてきたよ。」 「あ、えっとお金・・・」 「いや、いいよ。三ヶ月後に一気に請求するから。」 「三ヶ月後ってまさか一緒に住むの?」 「そうだよ。三ヶ月であんたを立ち直らせる約束だからね。」 「美佳の彼氏ですか?」
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