第一章─さまよいの館.ep1
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「いやー、案外5分って長いもんだよ? カップラーメンもギリ2個作れるよ?」 「……知るか」 俺は琴美から目線を外し、亜紀の方を見る。目線に気付いたのか知らないが、亜紀は俺の方を向き、小さく右手を挙げ「よっ」と短い挨拶をした。 俺も同じように右手を挙げ「うっす」と挨拶する。 「そーいや、啓治はまだ来てないのか?」 「まだ来てないよ。あ、今日はアタシが1番最初に来たしね」
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