第一章─さまよいの館.ep1

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少なくとも俺、大崎光哉はそのような日常を過ごしていた。 五限目の英語の授業は、訳が分からないから眠りについた。おかげで怒られたけど。けれど、それ以外の授業はきちんとこなし、掃除もしっかりと済ませておいた。そして、放課後になった。 俺のクラスは北校舎4階にある2年3組。騒がしいことで有名だが、今の時期は特に騒がしすぎる。夏休みはどうするかだとか、宿題多すぎだとか、たわいのない会話があちこちで聞こえる。 俺はその会話が絶えることのないクラスから出て階段を上がり、いつものように屋上へと向かって行った。
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