未来は僕らの手の中

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  朝起きたら、別世界だった。 そんな妄想を良く聞くことはあるが、現実味なんてあるわけない。そんなの体験している人がいたとしてもその人が別の世界に行ったのなら伝える手段なんてないし、知るすべもない。 そんな普通ならどうでもいいことをよく考えてしまった。 今日この頃。 なぜなら今、自分のおかれている状況がまさにそれだからだ。 まず、落ち着こう。今いる場所はどこだ? 見るからに普通の部屋だ。一人暮らしするにはちょうどいい。二人だと狭く感じる部屋も一人だとちょうどいい。そんな広さだ。 家具は少ない、男の部屋だろうか。 てか、寝てたんだ。起きたら違う部屋だったということは 誰か知り合いがびっくりさせるために俺を移動させたか。 まだこれは夢なのか。 まさか……誘拐か?いや、もう高校生だぞ俺は。そんなやつを誘拐してなにになる。家も貧乏だし。 そしたらこれ誰の部屋だよ。しらねーし。 考えないようにしてたけどさ、窓から見える景色が俺の知ってる日本じゃないんだなぁこれが。
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