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何だか、楊枝と鈴の家は程よく近く、鈴は楊枝の話を良くしてくれた。
瞬間的に分かったんだ。
鈴は楊枝に恋をしてる。
二人は日を追うごとに、近くなり、二人を付き合わすっようになった私を置いて二人だけで仲良くなっていた。
その日は珍しく、私と鈴だけで通話をしていた。
「ぇり姉さぁ。楊枝好きでしょ?w」
突然の言葉に思わずから笑い。
「ん?なぁに言ってんのw んなわけないじゃないw」
声は震え、喉がカラカラになっている。
やっと、自覚。楊枝と鈴が近づくたびにモヤモヤとするのは、笑顔がひきつるのは…
私が楊枝を好きだから…
「ぇり姉。ぇり姉は楊枝のことが好きなんだねw」
自分でも目をそらしてたこと、人を好きになるのが怖い。
それなのに、鈴に見抜かれてしまった…
きっと鈴は楊枝が好きだから…
身を引かなきゃ…
もっと欲する前に…
そんなことを考えてる間に、私は相槌で終わった。
真面目に話すときの声のトーン。社交的に接する態度。全てに惹かれていたのかも…
ただ、私は
楊枝の顔も鈴の顔も知らない…
あの二人はお互いを知ってるのに…
身を引こう。
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