残光-zaNKo-

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       20**年、  薄紅色の花が  疎らに咲き誇り  冬が終わりを告げようと  足音を潜めていた季節..  僕は  カーテンの隙間から漏れる  柔らかい太陽の光を浴びて  気怠く  ぼんやりとした意識の中  眠りから覚めようとしていた  時刻は11時  毎日起きるのは  決まってこの時間帯だ  完全に眠気を覚ます為に  洗面所で軽く顔を洗う  タオルから微かに香る  柔軟剤の爽やかな匂いが  現実へと誘う  キッチンへ行き  マグカップに  インスタントの粉末を入れ  ポットからお湯を注ぎ  少し濃いめの珈琲飲み  煙草に火を付けた  これが僕の日課だ  
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