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「あはは。それじゃ六条さんと相星決戦になっちまうぜ!あ…星と言えば、黒人女性のムハマド・ラエルさんだっけ?どうしてる?」
しびれを切らした魔之王は小粋なスモウジョークを交えながら、それとなくラエルの事を探った。
『あ…ラエルね…』
六条は、先ほどと打って変わったように声を沈ませた。
「どうかしたのかい?」
その問いに六条は答えなかった。
魔之王と六条の間に暗い沈黙が続く…
電話口の向こうから微かに車の行きかう音が聞こえた。
『行方不明なの…』
沈黙を破ったのは、六条だった。
ま…まさか!
魔之王の心に衝撃が走る。
行方不明…
そんな…ニップレ…ラエルに二度と会えないのか!?
あの、絡み合う灼熱の体験はもう二度と出来ないのか!
ロンバンハ…
ロンバンハ…
ロンバンハ…
濡れた瞳を細めそう言ったラエルの姿が魔之王の中でルフランする。
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