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ζ(゚、゚;ζ(こんな、急に……)
――唯一デレだけがこの状況に疑問を感じているのは、「本」の存在を知っていたからだろうか。
何も知らずにいれば、デレも、無関心になっていたかもしれなかった。
ζ(゚、゚;ζ「ちょっと!」
ともかく彼女達を止めようとデレが口を開く。
しかし、デレの声は、同時に鳴った始業のチャイムに掻き消された。
幸い、それが制止の役目を果たしてくれたようで、キュートから「元」友人達が離れていく。
当のキュートは髪型を整えながら席に着いた。
ぐすりと鼻を啜る音が、辛うじてデレの耳に届いた。
――休み時間になる度、キュートは教室を飛び出した。
また暴力を振るわれるのが嫌だったのだろう。
デレが追いかけるが、向こうも足が速い。
すぐに見失ってしまう。
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